20130517

 

本日は快晴です。陽射しが強いみたい。眩しい日になりそうね。何を聴いて歩こうかしら。あの子に会える日ね。朝に日記を書くってなんだか密かな遊びのよう な、そんな気分。コソコソするのすき?ヒソヒソの方がすき?秘密にするの苦手なんだけどそんなときはニヤニヤしちゃうよね。ふふ。朝日記。何も記さない。

最近メルヘンの世界という新書を黙々と読んでいます。

そのなかのおはなし。



神さまが世界を創造されたあと、すべての生きものの寿命をきめることになった。

まず、ろばに三十年の寿命をやろうと言うと、ろばは、

「わたしは朝から晩まで重い荷物を運びつづけ、その上、打たれたり蹴られたりします。
三十年は長すぎるから、へらしてください。」

と頼む。神さまは哀れに思って、十八年にしてやる。


次に犬にも三十年をやろうとすると、犬は、

「わたしは三十年なんて足がつづきません。
それに吠える声と噛みつく歯もなくなったら、うなって暮らすほかには何の能もなくなります。」

と言うので、神さまは犬に十二年の寿命を与える。


次は猿の番であるが、神さまは、

「お前は犬やろばのように働くこともないし、いつも上きげんだから、三十年でよかろう。」

と言うと、猿は、

「わたしはいつも陽気に見えるのは上べだけのことで、じつはおおちがいなのです。
おかしなまねをしたり、へんてこな顔をして人々を笑わせていますが、
心の中では悲しんでいるのです。三十年は長すぎます。」

と答えるので、神さまは十年ということにする。


みんな予定よりへらしてもらったあと、最後に人間がやってきたので、

「お前には三十年の寿命をあげよう。」

と神さまが言うと、人間は、

「それは短すぎます。それでは家を建て、木を植え、その木に花が咲いて実がなり、
これから楽しめるというときに死ななければなりませんから、もっと長くしてください。」

と頼む。

「それでは、ろばの十八年を足してやろう。」

「それでは足りません。」

「犬の十二年も加えてやろう。」

「まだ足りません。」

それではというので神さまは猿の十年も付け足してやった。

こんなわけで人間の寿命は七十年となった。



解説によると、初めの三十年が人間のほんとうの人生で、体も丈夫で明るく働き、生きているのが楽しい時である。しかし、その期間はたちまちのうち に過ぎ去り、次にくるのはろばの十八年。つまり、三十一歳から五十歳にかけた壮年期であるが、この期間は妻子という重荷をせおって、ろばのように働きどお し。次は犬の十二年で人間は老境にかかり、歯もなくなり、片隅にうずくまってうなっているばかり。その次は犬が猿の十年で人間はもう頭の働きもにぶくな り、ばかみたいにぼけ、おろかしいことをやっては子どもたちのわらいぐさになるばかり。(メルヘンの世界 著 相沢 博)